アーブルオランジュスタッフブログを
ご覧の皆様こんにちは!
本日は厨房の島田がお送りします。
今回は冬メニューのプルミエ(冷前菜)のご紹介です。
冬メニューのなかでも、季節の旨味や香りを
いちばん繊細に感じられるひと皿。
魚介を中心に、それぞれの個性を活かしながらも、ひとつ
の世界観にまとまるよう構成しています。
そんなこだわりの一皿をご紹介させていただきます。
赤富士鱒のコンフィ
たっぷりのエキストラバージンオイルの中で、
やさしく火を入れたミキュイ仕立て。
下には香ばしいパンチュイール、
上には赤玉ねぎのグレックと
ライプオリーブのコンディマン。
オリーブのコクとグレックの酸味が、
マスの上品な脂をきれいにまとめてくれます。
中トロのグリエ
添えたのは三杯酢ジュレと根セロリのムース。
和の素材・マグロをフレンチに
落とし込むのは難しいと言われますが、
この組み合わせは驚くほどのマリアージュ。
火入れによって引き出された香ばしさと、
根セロリの力強くも上品な香りと
生クリームのコク。
中トロの脂と、根セロリのムースの油を
まとめ上げる三杯酢ジュレの酸味と塩味
が絶妙なハーモニーを奏でます。
恵比寿ブリのマリネ
マリナードで4時間マリネした恵比寿ブリに合わせるのは
相性抜群の焼きナス、胡麻酢味噌、芽ねぎを合わせて。
脂ののったブリに、
胡麻と味噌のまろやかさが寄り添います。
ワカサギのベニエ
骨まで食べられるよう、
しっかりと丁寧に揚げていきます。
フランスの天麩羅である
ベニエはふっくらとした天麩羅という特徴があります。
香ばしさと軽やかさを両立させた、冬らしいひと口。
彩りのピューレたち
•白:
カリフラワーのムース
旨味のアクセントに塩昆布のパウダーを合わせて。
•黄緑:
グリーンマスタードのマヨネーズ
マイルドな辛みと軽やかな酸味が全体をまとめます。
•緑:
春菊のピューレ
苦味と香りが、魚の脂をすっと切る役割に。
付け合わせの大根は薄くスライスして
赤ワインビネガーやオリーブオイル&塩でマリネ。
茹で野菜はそれぞれの素材に合わせて、
最適な時間で火を入れています。
冬野菜の持つ甘味と香りを、
いちばん美しい状態でお皿に。
•白い雪のようなアクセント
お皿の上にふわっと散らされた白い粉は
燻製オリーブオイルのマルトセック。
マルトセックとは、
デンプンをベースにした“粉末状のオイル”。
液体の香りや味わいをそのまま“雪”のような
テクスチャーで表現できるものとなっております。
燻製オリーブオイルの香ばしさが
全体にふんわりと広がります。
このひと皿に、冬の香り・食感・温度のコントラストが詰まっています。
シェフ渾身の「冬のプルミエ」、ぜひお楽しみに。
厨房 島田