結婚式のスタートといっても
過言ではない時間が「ファーストミート」です。
約5分間ほどのこの時間を皆様はどのようにお過ごしされたいでしょうか。
よくお打合せをさせて頂いている新郎新婦へ
「ファーストミート」に対してどんなイメージかをお伺いすることがあります。
新婦からは、
「結婚式の始まりと言えばだよね!」や「少し恥ずかしい」
など様々なお言葉を頂戴します。
新郎からは、
「あんまりイメージがない」や「やる必要ってあるの?」
など新婦と比べてもみても新郎の気持ちに温度差を感じる場合がございます。
実際の結婚式当日。
ある新郎新婦のファーストミート直前の様子をお届けします。
この日、新郎は特に緊張感があるわけではありませんでした。
しかし、新婦はこれまでこの日の為に準備も頑張ってきたからこそ、
緊張の色を隠せないご様子。
おふたりとも衣装のお支度も完了。
いよいよファーストミートのお時間がやってきました。
先に準備を済ませたタキシード姿の新郎と
チャペルに到着したところでお打合せと同じように
「今からファーストミートとなりますがお気持ちはいかがですか?」
と、質問をしてみました。
新郎は少し考えた後、
「照れくさくて早く終わってほしいなぁ」
と答えてくださいました。
私は結婚式がおふたりにとって「かけがえのない日」だと
感じて頂けるか左右するシーンがファーストミートだと思っています。
衣装姿で対面を果たすこの時間で、
この人と結婚してよかったと思ってもらうことが大切なのです。
だからこそ、本来
対面直前の新郎には多くを語らずに新婦の登場に向けて
気持ちを創っていただくことが多いですが、
この日は少し担当プランナーとしてできることを行ってみました。
新郎に向けて
初めてドレス姿を大好きな人に見てもらう新婦の気持ちを想像してもらいまいた。
「きっと、素直な気持ちが聞きたいはずです。」
と、言葉を添えた時新郎の表情に力が入ったように感じました。
「多く伝える必要はございません。」
「一言だけ気持ちを伝えてくださいませんか。」
続けるように私から新郎へ伝えました。
新郎からは、
「そうですね、これまで準備も頑張ってくれたし素直に伝えてみます!」
想像以上の言葉が返ってきました。
いよいよ新婦がチャペルの扉前までやってきました。
ふたりでドライブに出かけると必ず聞いていた
お気に入りの曲に合わせて新婦が登場します。
ヴァージンロードを一歩ずつ進み、
後ろを向いて待つ新郎の名前を呼んで頂きました。
名前を呼ばれ振り向くと、新郎の目の前には
純白のウェディングドレスを着て近づいてくる
素敵な新婦がいます。
新郎から一言、
「綺麗だよ」
新婦の目からは大粒の涙がこぼれます。
そして驚いたのはこれまでお付き合いされていた期間は
涙を流したことがないと言っていた
新郎の目から涙がこぼれたのです。
ハグをして笑顔で会話をするおふたり。
5分という短い時間で一生の思い出が完成します。
私達ウェディングプランナーの一言で
そのシーンをより一層深みのあるお時間にすることができます。
これが担当ウェディングプランナーとしての価値だと感じています。
ファーストミート。
結婚式のスタートだからこそ、おふたりらしく
最高のお時間を過ごしてみませんか。
アーブルオランジュ 安藤 寿晴
静岡県浜松市の結婚式場・ゲストハウス
アーブルオランジュ